2012年10月6日(土) 柿木オーガニックツアー naga
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(事務局長の柏原さんのコメントと写真を掲載します)
日帰りバス旅行で、鹿足郡吉賀町柿木村へ有機農業の視察に行きました。
当日は視察の窓口となってお世話になった役場の野村さん、柿木の有機農業を牽引してこられた福原さんと一緒にオーガニックカフェ・アヤでオーガニックの昼食を食べた後、有機農業の取り組みを説明いただき、その後実際に阿川さんの圃場を視察しました。
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1.柿木の有機農業の取り組み(説明:福原さん)
柿木の有機農業は30年ほど前から自給農業の延長で安全な野菜を求める広島県消費者グループへの供給から始まり、学校給食やスーパーなどへの提携という形で進めてこられました。
小品種大規模農業ではなく、自給の延長という多品種農業であることから、価格競争はしないで自分達が生活できる価格で買ってもらえる人に供給するスタイルです。
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村全部が有機農業の実践で、自分達の健康を考えて化学肥料や合成洗剤などを使用しない運動が始まり、肥料の成分や調味料に至るまで徹底的に自然のものにこだわっているとのことでした。
週刊ビッグコミック・スピリッツ今年の7月2日発売号の「美味しんぼ」に、島根県の農業が掲載され、吉賀町の有機農業で福原さんと阿川さん夫婦が実名で登場しています。(顔や姿も本人が描かれていました。) Iターンが地元の空き家待ち状態で、今や柿木の有機農業はブランドと言えます。
メンバーから「今年は西条柿に黒斑病が出て売り物にならないものが多くあり困っている。」との話しに対して、福原さんが「黒斑病があっても、それを理解して買ってくれる人を探せばよい。」と答えられた。これは真に柿木の農業の生き方と感じました。
また、福原さんは「昔は勉強して都会に出て偉くなるとういう生き方だったが、これからは、勉強して地元に残り地域のために生きるような若者がでるようにしなければ。」と語っておられました。
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2.圃場視察(案内:阿川さん) 水質ランキング2年連続日本一の高津川沿いの阿川さんの圃場を見学させていただきました。阿川さんは夫婦でさつまいものの収穫などの作業をされていました。
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他にインゲン、里芋などが植えてあり、色々作っている普通の農家の印象です。いのししやさるに荒らされるとのことで、圃場沿いの電線と、所々にへびのおもちゃ(さる避け:効果のほどは不明とか)がぶらさげてあってびっくりです。周辺には確かにいのししの足跡がはっきりありました。 肥料は鶏糞(自然材のもの)やボカシなどを使用されているようです。
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3.大井谷棚田見学 近くに棚田百選に選ばれた大井谷棚田(島根県内7箇所選定のうちの一つ)があるというので、福原さんと野村さんに先導してもらい、展望台を訪ねました。正面と右側に人の手で積んだ石垣のたくさんの小さなたんぼの棚田が空に延びていました。刈り取りがすんでいて空きたんぼでしたが、きれいな情景です。水田や稲が実った情景はさぞかしきれいだろうと想像できます。この棚田は300年の歴史があるそうで、現在はオーナー制度とトラスト制度による外部の人たちの労力と少し高い米価(でもすごくおいしい米だそうです。)の購入協力によりかろうじて維持できているそうです。後で知りましたが、翌日の10月7日(日)は棚田まつりが開催されていました。
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柿木を訪問してみて、地に足のついた生き方による将来の確かなビジョンを持ち、それに向かって確実な活動を達成してきたリーダーのすごさを感じました。 リーダーは将来のきちんとしたビジョンを持ち、それに向かって確実に活動していくことが大切と思いました。
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